よく、病院にいると、患者さんの気持ちの確認をおろそかにすることがある。
とくに、患者さんには高齢者が多くて、判断力や理解力が衰えていたり
認知機能が落ちている、そもそも認知症になっている方もいるのだ。
かといって、その人のことを決めるのに、本人をないがしろにしてはいけない。
だって、その人のことはその人にしか決められないのだから。
たとえば
治療をするかどうか
もう命が危ないって時に、どこまで治療をするのか
心臓マッサージ、人工呼吸器、昇圧剤、酸素・・・どこまでやりますか?
ご本人が相当しっかりしているとき以外は、たいてい入院してすぐ話し合うことが多いから、ご本人は体調も非常に悪くて会話もままらないこともあるので、家族に相談するのが多いかな。
忙しいDrが改めて聴きなおすこともあまりないし、死んじゃいそうなときどうする?を本人に伝えるのも忍びない考えもあるのかもしれない。
あとは
食事が老化か、病気か何かで食べられなくなったとき
鼻から管を入れて栄養を入れるか、胃瘻を作るか、太い血管から高カロリーの点滴を入れるか・・・
これらはどれも、身体に負担があったり、定期的に交換したり、入れたものから感染するリスクがある。
そのあたりの説明も、だいたいご家族にだけ
退院先をどうするか問題もある
自宅に帰るか、転院するか、施設に入るか…
本人抜きに話し合われて、あとからそんなの聞いてなかった!って怒り出すご本人。
そりゃそうだ、ご本人のことをご本人抜きで決めてはいけないのだ。
あまりにも年齢が高くてDrが回診したときにうとうとと眠っている様子を見ると、話をしても・・・と思うことは多いかもしれない。
でも、意外にすっごいしっかりした全介助寝たきりの方もいるので、やっぱり基本的なスタンスはご本にまず・・・が私の信条だ。
例え認知症があったとしても、時間をかけて何度も確認すると、同じ答えしか帰ってこない・・・なんてこともあって、この人の気持ちはきっとこうだな、と思えることもある。
忙しい急性期の病院の中で、丁寧に時間をかけたり、時間を合わせてみんなで話し合うのは難しい。もちろんやるべきだし、やらないといけないのだけれど、そういう議案に上がる患者さんが増えてきて、いよいよ物理的に無理になってきていると感じる。
病院に入る前から、できる限りご家族で話し合っておいてもらえると、本当にありがたい。
初めてそんな話になりましたーーー
今までそんなこと考えたことありませんー
って80代後半90オーバーの親を抱えて
平気でそう言い放つご家族を見ると頭を抱えたくなるのも正直なところだ。
父の7回忌がもうすぐだ。
大腸がんの末期、化学療法をするかどうか。
主治医に相談されて、父に「お前が決めて」と言われた時のショック。
いやいや、あんたの命に関わることを私が決められるわけねーじゃないか!
って、衝撃を受けたのを今でもはっきりと覚えている。
親であってもやっぱり決められないのよ、こと命に関することに対しては。
だから、本人抜きには、本人のことは決められないのさ・・・って思うのだ。
今日の感謝3つ
①いつも病棟とのやりとりについて、愚痴を聞いてくださる同僚の方マジで感謝です。・・もうちょっと自分で改善しないとなと思う!それも仕事!
②がんばってパパママの仕事に合わせて宿題を終わらせてくれる娘ちゃん。子どもなのに頑張らせて申し訳ないと思いつつも、私が君に甘えているよね…。
③帰り道、私が通れるように道を譲ってくださったどなたか。あなたが待っていてくださったおかげで、私は早く家に帰れましたーーーー!